※全ての事例において回数はあくまでもその子の回数であり、個体差があるので回数はわんこによって変わります。
<犬種> ミックス(マルチーズ*チワワ)
<状況> 来客時のインターホンに対して吠える。また、就寝中や散歩中にも吠えたり、娘さんに吠えかかったりしてしまう。
<トレーニング回数> 24回
基礎トレーニングを行い、飼い主さんの話を聞く姿勢を作ってあげることから始めた。
服従項目のふせがなかなかできなくて、足でトンネルを作りくぐる遊びをしながら布施の姿勢を教えていった。
アイコンタクトを強化していき、飼い主さんの声が耳に届くようになってきたら、吠えることを止めるようになった。
物を守って噛みに来たり、お尻を洗おうとしたら噛んで来たりと攻撃的なところもあったが回数を重ねるごとに人の言葉が耳に入るようになり、我慢できることが増えてきた。
犬が落ち着いてきたところで、娘さんにもトレーニングに参加してもらい、子供の言うことを聞くことに慣らせ、体を触らせる事ができるようになった。
来客には警戒してしまいなかなか無視ができなかったが、飼い主さんの声かけで我慢できるようになった。
<犬種> ミニチュアピンシャー 1歳男の子
<状況> 1ヶ月半ぐらい前から散歩中に外で遊んでいる子供達に吠えたり噛みつきにいく。
犬にも吠えることがある。
<トレーニング回数> 36回
アイコンタクトや、おすわり、待てといった基礎訓練をお家の中でできるように教えていく。
室内でも外の物音に反応して吠えるので、ハウストレーニングをして家での落ち着ける場所を作る。
お家の中で飼い主さんの指示が聞けるようになったら、外に出てレッスン開始。
まずは、あまり人のいない時間帯で落ち着いて歩く練習。それができたら少しずつ刺激を強くしていき、子供や犬の姿が見たら怖くない距離でアイコンタクトやおすわりで対象物を無視することを覚えていき、最後には子供、犬にも反応しないで歩けるようになった。
<犬種> 柴 5歳女の子
<状況> 半年前に里親で引き取った。当時から引っ張りがひどく、知らない人、犬、猫も苦手。ゴミ収集車、郵便、子供に吠えてしまう。足を触られるのも苦手。
<トレーニング回数> 10回
まずは、おすわり、アイコンタクトで飼い主さんに集中できるようにトレーニング。
一週間後にはお家の中で目が合う事が増えてきた。
飼い主さんに集中できるようになってきたら、吠えられなければ犬を無視できる事が増え、ゴミ収集車にも吠えなくなった。
お家の中でかくれんぼ遊びをして飼い主さんとの関係性を強化していき、信頼関係を築いていった。結果、吠えたり唸ったりした時、また我慢ができなそうな時でも飼い主さんの言葉で我慢でき感情コントロールができるようになった。
<犬種> シェットランドシープドッグ 2歳女の子
<状況> 1才までは吠えなかったが、避妊後車に吠え出した。以前トレーナーさんが付いていたが新型コロナウイルスの流行に伴い中断した。全ての車に吠え、エンジンがかかったままの停車中の車や、右左折時にこちらに向かってくる車、不意打ちに出てくる車も苦手。
<トレーニング回数> 12回
以前トレーナーさんが付いていたこともあり基礎は入っていたが、アイコンタクトがとれない、外で声をかけても飼い主さんの声が耳に入らないので制止がかからない。
おやつが好きなわんこなので、車がいない時に声かけ、アイコンタクトがとれたらおやつという結び付きを作り飼い主さんの声が届くようにトレーニング。
飼い主さんの声が届いたら、あまり反応しない車で吠えずに通過する練習をして、少しずつ刺激を強し、車に吠えずにいられるようになってきた。
飼い主さんの希望で現在でも月1回トレーニングを行っている。
<犬種> ゴールデンレトリーバー 4歳男の子
<状況> リードが繋がった状態の時に、他のわんこに吠える(特に鼻ぺちゃ、ダックス)
カフェなど散歩中では吠えなくてもリードに繋いであると吠える。以前トレーナーさんが付いていた。知人のブルドッグに吠えてからダメになった。
保護犬なので飼い主さんに対する執着が強め。
<トレーニング回数> 12回
保護犬のため今までどういう生活をしていたかが不透明なため原因究明からスタート。
まずはわんこに自信をつけさせることからスタート。
広い公園でおすわりやふせ、待てなどわんこが出来る簡単な項目をこなし、やれば出来る事、飼い主さんに褒めてもらう事、飼い主さんと一緒にトレーニングする楽しさを知ってもらう。
匂い取りなどの寄り道をせず、飼い主さんの横を歩く練習をして、声をかけられたら意識を飼い主さんに向ける練習も行う。
飼い主さんに意識を向けられるようになったら、実際にわんことすれ違う練習をしたり、私のわんこと一緒に歩く練習、ドッグカフェで吠えずにいられる練習などを行い無視できるようになった。このコの場合は、パーソナルスペースに犬が入って来ることを嫌がるので、飼い主さんがここまでの距離ならスルーできるという距離の把握もしてもらった。
<犬種> Mダックス 6歳男の子
<状況> 無駄ぼえ、噛みつき(取られたくないと守る)
<トレーニング回数> 5回
動物病院でのしつけ教室に参加、その後吠えは減った。
家族が出掛けるとき、帰ってきたとき(1人目は吠えないが2人目以降は吠える)、インターホン、お子さんと仲良くしてる時などに吠える。
インターホンは音慣れトレーニング、お出掛け時はハウストレーニングを応用してハウスの中で待機、噛みつきは所有欲から来るものの可能性が高いので、物を出す・放す練習をした。これは、危険も伴うので初めは一緒に、出来るようになってきたら飼い主さんがやってみる。
ハウスをうまく使い、吠え、噛みつき発動を抑えながらトレーニングを進め諦めを覚えさせる。
<犬種> ゴールデンレトリーバー 6歳男の子
<状況> 分離不安。飼い主さんが出掛けると吠えまくり、トイレもリビング中でしてしまい、壁も壊していた。ご近所からクレームが入り、今は車で会社に連れていき、車の中で待機させている状態。気温の心配もありどうしたらいいかと急を要する相談。
(分離不安とはわんこが飼い主さんと離れると不安に感じ、破壊行動、ほえ、トイレの失敗、自虐行為などの問題行動を起こす)
<トレーニング回数> 3回
お父さんの単身赴任の為、家族を残しわんことお父さんだけこちらに引っ越してきた。
以前は外飼いだったが、マンションに引っ越してきたため室内飼いになっている。
狭いところはかわいそうなのでリビングをわんこに解放、自由に動けるようにしていた。一応ハウスもあるが入れてない。
(居場所が定まらず不安が大きくなるため分離不安の場合ハウストレーニングは必須。ハウストレーニングは閉じ込めるトレーニングではなく、安心できる場所の提供が目的となる。)
ハウストレーニングした次の日から無駄ぼえもトイレの失敗もなくなり落ち着く。
2回目のトレーニングで現状を見てほぼ治まっていたが、確認のためもう一回様子を見て心配なさそうなので終了。
※分離不安は判断が難しいですが飼い主さんの行動で引き起こされるケースが多いです。よかれと思ったことが、わんこにとっては不安を増長させることがあると理解することが‘大切です。ですが、わんこを思っての行動なので結果が悪かったとしても落ち込みすぎないようにしてほしいと思います。